利用需要先のメーカーの評価が得られた製品については、ペレット製品化の技術や、ペレットレシピの開発の結果について評価を行う。RCF 性状及び、ペレット品質の把握を行った結果、競合他社品の機械的強度と遜色がないという結果が得られた。
(1)RCF(単繊維)の強度
RCF(T300 グレード)の単繊維は、名古屋大学田邊研究室に分析依頼の結果、表に示すとおり、550℃の高温処理(※)を行っても、強度2.6GPa であり、80%以上の強度を維持している。コンパウンドを行った場合、機械的性能は新品CF 使用と差異がない。(※回収繊維は結束力が強く、炭素繊維の劣化が始まる500℃以降の処理を加えなければ測定困難)
(2)ペレット(再製品)の品質
PC-20RCF、PC-25RCF のコンパウンド品の物性測定は、ダイセルポリマーに分析依頼の結果、表のとおり、今回の試作品PC-25RCF は曲げ弾性率17Gpa(※)をクリアし、新品材に匹敵している。
(※PC-20~25CF 系は、16~18Gpa の曲げ弾性率を要求される)
さらに、引張強度、曲げ強度、シャルピー衝撃値は、新品品と同レベルで遜色ない。なお、淀川ヒューテックとは、既に取引に係る見積段階に移行している。