CNG ボンベの処理について、自動化及び量産が可能な設備に仕上げることを考慮し、管理項目を明確にするとともに、省エネ運転、生産性向上、RCF 回収物の品質管理基準、環境管理方法等の管理指標についての検討を行う。
3.2.1 初期段階の実証におけるRCF 単位回収コスト
CNG ボンベを燃焼処理して回収するRCF の単位回収コストを算出するにあたり、検討した範囲は、CNG ボンベの前処理、実証炉での燃焼、RCF 切断、切断後のRCF の輸送とした。実証実験の初期段階である9 月に算出したCNG ボンベの単位処理コストは表3.17 の通りである。
試算は、CNG ボンベ2 本を処理した際の工場経費を回収できたRCF の重量で割ることで算出した。処理コストは1,926 円/kg と高額となり、その後の製品原料としての売却益を鑑みても、事業化が実現可能なコストではないとの評価に至った。
3.2.2 CNG ボンベの単位処理能力の向上のための検討
CNG ボンベの処理能力向上のため、設備や運転管理方法の見直しを行った。見直しの内容は表3.18 の通りである。併せて、これら見直し内容が処理コストを増加させる要因となるか減少させる要因となるかについても記した。これらを踏まえ、処理コストの見直しを行った結果は表3.19 の通りとなり、処理コストは802 円/kg まで減少した。