2.2 原料回収に係る取組結果

2.2 原料回収に係る取組結果

RCF の原料として照準したCFRP 製のCNG ボンベ等の回収調査は、ボンベ改造・修理業者、自動車解体業者及び自動車解体リサイクル業界と連携し、原料買取、ボンベ物流などを実施。その結果、一定規模の原料回収ルートを確立した。

さらに、CNG ボンベ、水素ボンベ等の今後の生産動向の把握や、一般複合容器についての原料回収の可能性については、下記の複合容器の製造・販売業者に対する情報収集を進めた。

原料回収に係る企業連携については、月間課題を踏まえた対応策を検討し、推進した。

(まとめ)

①CNG ボンベの回収

9 千本(15 年累計)のうち、下記のとおり、ペレット(5t/月)供給量を想定すると、年間648 本の回収が必要ということになる。その結果、CNG ボンベのみの回収での事業化は中長期的には厳しいと考えられる。なお、4 製造メーカーごとの炭素繊維の質の考慮も必要となる。

(参考)淀川ヒューテック RCF ペレット供給量(5t/月)の数値規模の場合

PC+20RCF 5t/月製造(から逆算)➡RCF 1t/月供給(20%混合分)➡CFRP ボンベ54 本/月(648 本/年)

※CNG ボンベからのRCF 回収量 18.6 ㎏/本

②水素燃料ボンベの回収

4.7 千本(15 年累計)は、原料回収に寄与する。しかしながら、本格的な排出時期は数年先(5 年程度)となると想定される。また、CNG ボンベと異なり、水素の透過防止のためアルミ材とCFRP 層の間に接着層があるため、切断か、燃焼手間(アルミ付きの状態で燃焼要)などを要するなどにも考慮が必要となる。

③一般複合容器の回収

量的には圧倒的に多いが、30ℓ未満の小規模容器が99.6%。CFRP の回収については、厚みも薄く、CF とGF の混合によるテープワインディング製のため、CF とGF の分離ができないため、混合状態での用途開発が必要となる。

④ 航空端材及びプリプレグ端材

大部分は埋立又は、高温・産廃処理(電炉、ガス化溶融等)がされている状況で、有意なリサイクル方策が見いだせれば、原料回収の可能性は高い。なお、利用にあたっては、機密対応の考慮や、異物除去などの対応、さらに、リサイクルの安定品質の確保に向け、端材等の種類・形状・繊維種類などを考慮した利用法の検討が必要となる。

⑤ 海外調達(風車ブレード、航空端材等)

リサイクルソースの安定確保の一貫として海外からの調達の検討も進めた。国内では、炭素繊維が2 次加工や、消費される量が少ないため、必然的に廃材、製造端材の原料回収も海外と比較して少ない。

炭素繊維の大量消費は、EU、アメリカ、中国であるが、EU 圏は比較的リサイクルメーカーの材料手当てが進んでおり、新規確保は困難である。一方、中国は、政府が埋め立てを禁止しており、端材が生産量増加とともに大量に発生しており、品種もT300 に限られる。

そのため、関係構築のため、現地で風力発電設備を製造する大手メーカーと協議するとともに、サンプル材を持ち帰り、直ちに処理を行い使用可能であるとの確認を行った。

アメリカは、ボーイング1 社で十分な発生量があるが、整備されたアメリカのシステムにおいて、リサイクルソースへのアクセスは容易でないが、これまでのネットワークを活かし、ボーイングの認定回収業者である会社との連携の可能性を見出した。

なお、海外からの輸送費用、通関等の費用も懸念材料であったが、海外輸送費を見積りした結果、上海―神戸便、シアトル―神戸便及び神戸港―現場(兵庫県小野市で試算)というルートであれば、輸送費は国内と同レベルの20~40 円/kg 程度の見積もりとなり、海外からのリサイクル材調達に関しても、コスト面では大きな問題とはならないと把握できた。