1.2 実証事業の概要

1.2 実証事業の概要

◼ 高機能、軽量化、省資源化等に伴うCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の将来の利用増に対し、現状では埋立や低位な利用しかされておらず、再製品化を目指した技術確立の必要性が高い。

◼ 本計画は、①連携する富士加飾㈱が新しく開発したCFRP 回収技術システム(平成29年6 月8 日、特許出願2017-113772/リサイクル炭素繊維収束体、およびその製造方法)と、②過去に事業化してきたCF 新品材を用いた2 次加工技術を応用し、RCF を市場に再生(商品化)させることを目的として、両社が協力して技術面(CF 回収分別、製品原料化)や、事業面(原料回収、製品評価、需要評価、総合評価)の検討を行い、事業化可能性の実証を行うものである。

◼ また、平成31 年度からの実事業化に向けて、研究開発を継続し商品化の目途(半導体等冶具、搬送ロボットアーム等)を見極め、事業化に向けた原料回収元、利用需要先と
の連携を具体的に推進する。

◼ なお、本再生技術は、従来法(外部加熱の密閉タイプによる再生法)と比べ、一段と
高性能、汎用化した技術である。具体的には、マトリックス樹脂が均一に除去され、トウ(束)状でのRCF の回収ができることから、製造・加工において新品材と同レベルの取り扱いが可能となる。さらに、将来の長繊維CFRTP の製造技術へ拡張し、航空機、自動車の軽量化に寄与できる可能性が高いと考えられる。