〇10月20,21日 エンジンフォーラム神戸2020 神戸国際展示場

〇10月22日 SDG’s対応技術展 大阪産創館

〇11月4,5,6日 N-Plus 東京ビッグサイト

 少しずつ開催目的の異なる3か所の展示会で、多くの分野の皆様からご評価、ご指導を頂き、誠にありがとうございました。

 今後、軽量化、薄型コンパクト化を目指して金属からの代替手法として注目されている炭素繊維強化材は、製造工程中に発生する端材の処分法が社会問題として取り上げられ、いくつかのリサイクル法が発表されてきておりますが、これを市場に戻す技術に関し、量産設備としての発表は今回が初めてであり、また新品と同レベルの機械物性で再利用できる可能性を示せたことは、意義があるものと思います。

 特に、東京のN-Plus で弊社ブースを訪問していただいた複数のプレス関係者から、「ここまで来たのですか!」とコメントを頂いたことは、今後の事業化に大変励みになりました。

 弊社リサイクル技術技術は、発想の段階から事業化量産設備まで純国産であり、炭素繊維を使用した製品から、性能を損なわず再利用できることは、これまで目標であった鉄やアルミと同じ地位を獲得できる第一歩となります。

 まず、6ナイロン-30%rCF強化材を自動車向け、スポーツレジャー向けとして、ガラス繊維強化材の軽量化、薄肉高剛性化を目指し合理的なリサイクルラインの稼働によるrCFの低価格化を図ります。

 次の目標は、過去に開発を断念した高剛性の炭素繊維強化材料による金属素形材の代替を目指します。

 スーパーエンジニアリングプラスチックス単独では達成しにくい金属並みの高剛性CFRTPは、新品炭素繊維を用いた場合、サイジング剤を大量に添加しても、2軸押出しコンパウンド機のサイドフィーダーの供給が困難でしたが、弊社rCFは、強固なカーボン層のサイジング効果により、大量のrCF束を溶融樹脂層まで到達させるため、これまでLCP(ロングファイバーペレット:連続長繊維含浸法)以外では製造できなかった 50%以上の炭素繊維含有量も容易に達成することができます。

 はるかに低価格のrCFを量産性の高い2軸押出し機で複合化させることにより、金属素形材に対し、低比重、低価格、低加工コストの新技術手法を提案させていただきたいと思います。

 今回の発表にて地味ではありますがご評価いただいたのが、使用済みCFRP(ポストコンシューマー材)からのリサイクル提案です。 

 弊社では既に、廃車になった燃料電池車の水素ボンベの受け入れ・リサイクルを開始しており、航空機の使用済み成形品のリサイクルも可能であることを示しました。

 量産型リサイクル設備は、2.5m×2.0m×3.0m の内寸法であり、スペースに入れば大型部品をそのまま処理することも可能です。

 ポストコンシューマー材のリサイクルとその2次加工でサーキュラーエコノミーが完成します。

 新型コロナの第3波が訪れようとしている厳しい環境下で、当初は参加を躊躇しておりましたが、エンジンフォーラム神戸の整然とした管理のもとでの開催に勇気づけられ、あと2つの展示会にもフルアテンドさせていただきました。

 大阪産創館での時間ごとの入れ替えと入場制限も新しいコロナ対策でした。

 このような厳しい環境下で弊社ブースに立ち寄り、熱心にご質問、コメントいただいた来場者の皆様に感謝申し上げます。